世界遺産「石見銀山」

世界遺産「石見銀山」


石見銀山遺跡は、環境に配慮し、自然と共生した鉱山運営を行っていたことが特に評価され、2007年7月に世界遺産に登録されました。
石見銀山には、福石鉱床と永久鉱床の2つの鉱床があり、それぞれ異なる形成過程を経てできあがりました。どちらの鉱床も今からおよそ百数十万年前に形成されたと考えられます。



石見銀山の地質と鉱床
鉱石など有用な鉱物が濃集した場所を鉱床といいます。石見銀山には大きく2つの鉱床があり、それぞれ福石鉱床と永久鉱床と呼ばれています。どちらの鉱床も地下深くにあったマグマの熱で温められた地下水が熱水となって上昇する過程で形成されたものです。

福石鉱床のある仙ノ山は、火山から噴出した礫や火山灰などが堆積してできた山のため、岩の間のすき間や細かな割れ目に熱水が染み込むことで鉱床が形成されました。

永久鉱床周辺には貫入岩と呼ばれる緻密な岩石が分布しており、熱水が岩の割れ目を通る際に通路を満たすように鉱物が沈殿したと考えられます。


石見銀山遺跡(大久保間歩)
石見銀山遺跡(大森の町と森林)

福石鉱床
銀(+金)鉱床
鉱染鉱床

永久鉱床
銅、鉛、亜鉛鉱床
鉱脈鉱床