三瓶山の地質と火山噴出物

三瓶山の地質と火山噴出物


三瓶火山は、古第三紀の黒雲母花崗岩や閃緑岩などの基盤の上に噴出し、その噴出物は溶岩、火砕流堆積物、ベースサージ堆積物、降下火砕堆積物など多様な一方、その岩質は活動を通じていずれも角閃石黒雲母デイサイトで一貫している特徴があります。

三瓶山は直径約5kmのカルデラとその中央火口丘、火砕流丘陵などで構成されています。現在の山体の大部分は新しい時期の溶岩や火砕物でできており、古い時期の噴出物はおもにカルデラの外側に分布しています。
山間の低所には軽石や火山灰を主体にした火砕流堆積物が分布しており、爆発的噴火で発生した火砕流が、谷間を埋めて流れ広がった様子がわかります。



三瓶山の火山灰が堆積した地層露頭(大田市三瓶町上山)
地元の方々の手で整備され、小・中学校の地層の学習で活用されている。